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ブレーキディスクの摩耗限界は?交換時期を見極めるポイント

2023年11月08日

車のブレーキシステムは、安全面で欠かせない重要な部分です。
ブレーキディスクはその一部であり、摩耗が進むことでブレーキ性能に影響を及ぼします。

ブレーキディスクの摩耗限界を知る方法は至ってシンプルです。摩耗限界に関する基礎知識と、交換のタイミングを知る方法を確認していきましょう。

ブレーキディスクの摩耗限界は?交換時期を見極めるポイント

「ブレーキディスク」と「摩耗限界」とは?

まず、ブレーキディスクと摩耗限界とは何かについて再確認しましょう。
小見出し: ブレーキディスクとは
車のブレーキディスク、通称ローター、はディスクブレーキシステムの一部で、ホイールと連動して回転し、ブレーキパッドの圧力によって摩擦を生み出し、車を停止させる役割を果たします。
このディスクが健全な状態でなければ、安全なブレーキングが難しくなります。

摩耗限界とは

摩耗限界は、ブレーキディスクがどれだけ摩耗していても、まだ安全に使用できる状態かを示す指標です。

ブレーキディスクとブレーキローターの違い

ブレーキディスクとブレーキローターは、
呼び方に地域差やメーカーによる違いがあるだけで、同じものです。

アメリカなどでは一般的に「ブレーキローター」と呼ばれ、日本では「ブレーキディスク」と呼ばれることが多いです。EUでもブレーキローターが一般的です。

ブレーキディスクの摩耗限界と対処法は?

ブレーキディスクと摩耗限界について理解したところで、ブレーキディスクの摩耗限界について解説します。

ブレーキディスクの摩耗限界は?

ブレーキディスクの摩耗限界は、ローターに打刻されているMinimam数値で確認できます。一般的に厚みが15ミリ以下になると交換が推奨されます。
これは、ブレーキディスクが急激な摩耗によって劣化し、ブレーキ性能に影響を及ぼす可能性があるためです。

しかし、この数値はあくまで目安であり、実際の交換タイミングは車種や使用状況によって異なります。ちなみに、日本とアメリカで生産されている車のほとんどがソリッドローターと呼ばれる種類が採用されており、レクサスやヨーロッパ車はベンチレーテッドローターを使用しています。いずれにしても、ローターに打刻されているMinimam数値を確認して現状を確認していきましょう。

ブレーキディスクの定期点検と保守が重要

ブレーキディスクの健全性を維持し、安全なブレーキ性能を確保するためには、定期的な点検と適切な保守が不可欠です。
以下は、ブレーキディスクの健康状態を維持するための重要なポイントです。

ブレーキディスクとブレーキパッドの均等な摩耗を確認

ブレーキディスクとブレーキパッドの均等な摩耗は、ブレーキシステムが正常に機能している証拠です。

どちらか一方が異常に早く摩耗している場合、ブレーキシステムに問題がある可能性があります。
点検の際には、ディスクとパッドの両方を注意深く確認しましょう。

ブレーキング時の振動や異音に注意

ブレーキング時に異音や振動が発生する場合、ブレーキディスクに問題がある可能性が高いです。キャリパーのネジの緩みやブレーキパッドが適正に装着されていない可能性があります。

これらの異常はブレーキディスクの劣化を示す兆候として捉えるべきです。
すぐに専門家に点検してもらうことをおすすめします。

ブレーキディスクの厚みを定期的に測定

ブレーキディスクの厚みは、摩耗状態を把握するための重要な指標です。

定期的にノギスや専用の測定器具を使用して、摩擦材の厚みを測定しましょう。
厚みが15ミリ以下、摩擦材が5ミリ以下になると、交換を検討するべきです。
ヨーロッパ車は鉄板(バックプレート)が4.5~6ミリあります。
車種によって鉄のバックプレートの厚みが違うので摩擦材の厚みをチェックすることが大切です。

適正なブレーキ温度域での使用を心がける

ブレーキディスクとブレーキパッドの接触部分が均等に摩耗するためには、ブレーキの適正温度域で適切に使用することが重要です。
急激なブレーキングや長時間の過剰な使用は、ディスクの劣化を早める要因となります。
運転時には安全運転を心がけ、適切なブレーキングを行いましょう。

ブレーキディスクの健康状態を確保するためには、定期的な点検と適切な保守が欠かせません。
摩耗限界を超えたブレーキディスクを使用することは、安全性に影響を及ぼすリスクが高まります。
車両の安全性と快適性を確保するために、ブレーキディスクに対する適切なケアを怠らないようにしましょう。日本車やアメ車はブレーキパッド自体に摩擦材の減少を知らせるL字の金属パットモニターが付いています。EC車は電気センサーで摩耗を知らせるようになっています。

摩耗限界を超えることによるデメリット

摩耗限界を超えてブレーキディスクを使用し続けると、以下のようなデメリットが生じる可能性があります。

ブレーキ性能の低下
摩耗限界を超えたブレーキディスクは、ブレーキ性能が低下し、制動距離が延びる可能性があります。
これは安全性に影響を及ぼします。

ブレーキパッドの早期摩耗
ブレーキディスクが摩耗するからといって、ブレーキパッドも早期に摩耗するとは限りません。とはいえ、摩耗したブレーキディスクはブレーキ性能を落としてしまうため、ブレーキパッドの点検や交換と合わせて状態を確認していきましょう。

ブレーキディスクのひずみや歪み
摩耗限界を超えたブレーキディスクは、ひずみや歪みが生じやすくなります。
これによってブレーキング時の振動や異音が増加し、快適性が損なわれます。

ブレーキディスクの摩耗が心配なら専門家に相談

ブレーキディスクの摩耗限界は、安全なブレーキ性能を維持するために重要な要素です。
一般的には摩擦材の厚みが5ミリ以下15ミリ以下に減少した場合に交換が推奨されますが、車種や使用状況によっては異なることがあります。

定期的な点検と適切なケアを行い、ブレーキシステムの健全性を確保しましょう。
安全運転のために、ブレーキディスクの状態を常に注意しましょう。
自分の車の摩耗について心配なのであれば、専門家に相談するのも手段の1つです。

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