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ドイツ車と日本車の違う理由とは?特徴と思想・歴史を解説

2022年11月26日

自動車大国といわれて久しい我が国ですが、同じく古い製造の歴史を持つドイツ車も、その強烈な存在感で世界を魅了し続けています。
ドイツ車は日本車と比べて一体何が違うのでしょうか。

ドイツ車と日本車の違いと、その違いがある理由を解説します。
ドイツ車と日本車の製造の歴史からも、その違いを掘り下げて解説しますので、気になる方はぜひともご覧ください。

ドイツ車と日本車の違う理由とは?特徴と思想・歴史を解説

安全性からみるドイツ車と日本車での思想の違い

まずいえるのは、同じ車であっても、ドイツと日本では車に求める思想が違うのです。
ドイツではアウトバーンといって、高速道路が速度無制限とされているので、高速走行に対応する設計がされています。

ドイツ車は高速走行に対する安全性を求めるため、空気力学をより考えた設計になっており、走行時の風による騒音はかなり低減される車両形状となっています。
そして車両のドアにおいても、高速走行での衝撃の強い衝突事故を想定し、重厚なつくりとなっているのです。

両国の道路事情の違いがあるので、その違いに応じて、車に求める思想は違ってきます。
高速走行時により安定して走れ、衝突時の被害軽減を考慮した安全性の高いドイツ車。
それに対して、安全性も追求しながら、居住空間としての広さや価格の求めやすさといった全体のバランスを考えているのが、日本車の特徴といえます。

ドイツ車と日本車の安全設計以外で違う特徴4つ

ドイツ車と日本車では、安全設計以外でも違う特徴があります。
その特徴を4つに分けて解説します。

①デザイン

車を趣味として捉える方には外せないのがこのデザインでしょう。
ドイツ車のデザインは、上質でありながら、車体全体で上手くまとめ上げられている感じがあります。

この上質感と全体のまとまりのバランスが絶妙であり、日本車もデザインでの工夫はあるものの、ドイツ車には一歩及ばない印象です。

②高級感

車体のデザインが上質であるドイツ車は、やはりメーカー視点からみたときでも、高級なイメージがついてまわります。
これはドイツの社会性や国民性が大きく関係しているのでしょう。

ドイツ車と比較すると、日本車は国内で高級車としての扱いをされている車を含め、対外的には大衆車といった感が否めません。

③故障の多さ

車が故障する頻度ですが、これについては日本車は世界的にみても、故障しにくい車として抜きん出ています。
それだけ耐久性のある高い品質が保証される車といえますが、理由はどこに求められるのでしょうか。

もちろん日本人技術者の高い技術力もありますが、日本の特徴である高温多湿の風土も大きく関係しているようです。
厳しい環境にも耐えられるように品質を向上させているのです。

④燃費の良さ

燃費の良さについても日本車の方が優れています。
ドイツ車は前述の通りアウトバーンを主とした交通網の利用を念頭に作られているため、燃費についても高速使用で考えられています。
ですから逆に一般道路においては設計上、燃費が悪くなるのです。

つまり総合的に考えると、街中での入り組んだ道での走行も得意な日本車は燃費が良く、その点ドイツ車は日本車には及びません。

ドイツ車の製造の歴史

世界初のガソリン自動車は、第2次産業革命の時期である1885年、ドイツにて誕生しました。
ベンツ・パテント・モトールヴァーゲンと名付けられたこの車の発明者こそ、カール・ベンツ、高級車で有名なあのベンツなのです。
そのあとは合併を経て、1926年に今のダイムラーベンツ社が設立されました。

そして時は下り、第2次世界大戦後の敗戦国となったドイツ。
我が日本もドイツ同様の敗戦国ですが、敗戦したので軍事産業が厳しく制限され、行き場を失った技術力が自動車産業に多分に流れたのです。

さらにドイツでは、大戦下の迅速な移動のために国内各方面へと引かれたアウトバーンが、交通網としての重要な役割を果たしています。
また、フランスのような民衆による革命がなかったドイツは、階級社会としての特性を色濃く残しており、それがドイツ車の製造にも大きく影響しているのです。

つまり高級車と大衆車で、メーカーの時点で製造が分かれているのです。

日本車の製造の歴史

日本における自動車の歴史は、明治時代のフランスの車が持ち込まれたところから始まり、そのあと日本でも自動車が製造されるようになりました。

1904年の蒸気式自動車、1907年のガソリン自動車の実用化を経て、大正時代には改進社による日本初の自動車「ダット」が完成。
追って、白楊社が「オートモ号」の生産を始めますが、欧米との競争に勝てずに両社とも解散してしまいます。

時は昭和に移り、1932年に後の日産自動車となる「ダットサン商会」、翌年に後のトヨタ自動車となる「豊田自動織機製作所自動車部」が設立されました。
ドイツと同様の理由から、戦後の日本は、乗用車としての自動車産業が発展していきます。
1960年代に、カローラやスカイラインといった日本の名車が登場。

その後は環境問題からエンジンの改良が進み、安全性への希求からエアバッグやABSの技術も前進しました。

そしてエコが叫ばれるようになった2000年代。
ガソリン車に代わるハイブリッド車や電気自動車のほか、水素自動車の開発が進められるようになりました。

まとめ

本記事では、ドイツ車と日本車の違いについて解説しました。
今回の記事で、両車の違いと、その違いがある理由について理解が深まったでしょう。
両国の自動車の製造の歴史からも掘り下げて解説しましたので、車購入の際はこの記事を車選びに役立ててください。

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